地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
陸……怖いんだ。
あの時の、恐怖があって……。
「じゃあね、教えてあげる」
「ん?」
「京都の翠叔父さんって、お父さんたちの3兄弟の中で、1番強い結界をつくれる人なの」
「それで?」
ヤツにしっかりと抱きしめられたまま、説明を続ける。
「京都の神崎家も結界は頑丈だから。それに、駅に迎えに来てもらう約束だし、帰りも駅までは叔父さんが送ってくれるの。だから、陸は安心して待ってて?」
――ギュッ
体力が回復し、ようやく力が入るようになった手で、陸を抱きしめ返した。
大丈夫だから、心配しないで。
そんな思いで、陸の首筋に顔を埋める。
「無事に帰ってこいよ、絶対に」
「うんっ!」
力強い声で言われ、元気よく返事をした。
そして、お互いの体を離し、顔を合わせる。
「京都に行ってまで迷子になるなよ?」
「ならないってば!」
「さあ? お前のことだからどーだか」
ニヤッと笑う陸は、もういつもの陸に戻っていて。
あたしが行っても大丈夫だなって思えた―――。
あの時の、恐怖があって……。
「じゃあね、教えてあげる」
「ん?」
「京都の翠叔父さんって、お父さんたちの3兄弟の中で、1番強い結界をつくれる人なの」
「それで?」
ヤツにしっかりと抱きしめられたまま、説明を続ける。
「京都の神崎家も結界は頑丈だから。それに、駅に迎えに来てもらう約束だし、帰りも駅までは叔父さんが送ってくれるの。だから、陸は安心して待ってて?」
――ギュッ
体力が回復し、ようやく力が入るようになった手で、陸を抱きしめ返した。
大丈夫だから、心配しないで。
そんな思いで、陸の首筋に顔を埋める。
「無事に帰ってこいよ、絶対に」
「うんっ!」
力強い声で言われ、元気よく返事をした。
そして、お互いの体を離し、顔を合わせる。
「京都に行ってまで迷子になるなよ?」
「ならないってば!」
「さあ? お前のことだからどーだか」
ニヤッと笑う陸は、もういつもの陸に戻っていて。
あたしが行っても大丈夫だなって思えた―――。