地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
彼女は、翠叔父さんの娘で、神崎早和(かんざき さわ)。
あたしより3つ年下で、現在高校1年生。
つまり、従妹ってこと。
「早和ちゃんが迎えに来てくれたの?」
「うん! 学校休みだし、杏樹ちゃんに会いたかったから……」
「ありがとう」
ニコニコと笑う彼女にお礼を言う。
「ほら、お父さんたち家で待ってるから。行こ!」
早和ちゃんに促され、駅からバスに乗り……京都の神崎家に向かった。
あたしの家と変わらないくらいの敷地面積を、ぐるりと囲む高い塀。
その塀よりも高い場所に、透明な膜のようなものが見えた。
あぁ……叔父さんの結界だ。
これがある限り、この家の中は安全だ。
時代劇に出てくるお奉行所のような門を開けると、これまた広くて手入れされた庭が広がり……門からしばらく歩くと、平屋の日本家屋がある。
だけど、その家も広すぎて、迷子になること多々あり。
「着いたぁ~」
門から玄関に着くまでに疲れてしまう距離にあるこの家が。
京都版、神崎家。
風情を大切にする土地柄もあって、ここは、純和風の家。
大きな平屋に、庭。
そして、家の裏には庭園があり……滝が流れる池もある。
その池は、普通の池じゃないんだけどね。
まぁ、それはもうちょっと後で話すとして。
「ばあちゃんも待ってるから」
そう言う早和ちゃんに続いて、家の中に入る。
「お邪魔しま~す」
そろそろと玄関に足を踏み入れた。
隣にいる彼女も、「ただいま~」と叫ぶ。
すると。
――パタパタパタ……
家の奥の方から、駆けてくる人が。
「おかえりなさい!」
そう言って、出迎えてくれたのは、翠叔父さんの奥さんで、あたしの叔母さんにあたる……真菜(まな)さん。
あたしより3つ年下で、現在高校1年生。
つまり、従妹ってこと。
「早和ちゃんが迎えに来てくれたの?」
「うん! 学校休みだし、杏樹ちゃんに会いたかったから……」
「ありがとう」
ニコニコと笑う彼女にお礼を言う。
「ほら、お父さんたち家で待ってるから。行こ!」
早和ちゃんに促され、駅からバスに乗り……京都の神崎家に向かった。
あたしの家と変わらないくらいの敷地面積を、ぐるりと囲む高い塀。
その塀よりも高い場所に、透明な膜のようなものが見えた。
あぁ……叔父さんの結界だ。
これがある限り、この家の中は安全だ。
時代劇に出てくるお奉行所のような門を開けると、これまた広くて手入れされた庭が広がり……門からしばらく歩くと、平屋の日本家屋がある。
だけど、その家も広すぎて、迷子になること多々あり。
「着いたぁ~」
門から玄関に着くまでに疲れてしまう距離にあるこの家が。
京都版、神崎家。
風情を大切にする土地柄もあって、ここは、純和風の家。
大きな平屋に、庭。
そして、家の裏には庭園があり……滝が流れる池もある。
その池は、普通の池じゃないんだけどね。
まぁ、それはもうちょっと後で話すとして。
「ばあちゃんも待ってるから」
そう言う早和ちゃんに続いて、家の中に入る。
「お邪魔しま~す」
そろそろと玄関に足を踏み入れた。
隣にいる彼女も、「ただいま~」と叫ぶ。
すると。
――パタパタパタ……
家の奥の方から、駆けてくる人が。
「おかえりなさい!」
そう言って、出迎えてくれたのは、翠叔父さんの奥さんで、あたしの叔母さんにあたる……真菜(まな)さん。