地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
パッと振り返り、話しかけてきた人物を見る。
「ばあちゃん!」
そこにいたのは、自室から出て来たらしい品のある着物を着たあたしのばあちゃんが、立っていた。
スリスリと足袋で音を立てないような優雅な仕草で、あたしのところまで来て、ふわりと笑う。
変わってない。
あの時の夢の中での……美しさも、笑顔も。
「遠いところからようこそ。おじいちゃんから話は聞いているわ。1週間ゆっくりして行きなさい」
そう言って、あたしの頬を撫でた。
「うん。ありがとう」
ばあちゃんに微笑み返して、うなずいて見せる。
ばあちゃんは、若い頃に陰陽師の仕事で家に来たじいちゃんに出会い、結婚した。
あたしのお父さんが、お母さんと結婚するくらいまでは、今のあたしたちの家に住んでいたらしいけど……ある事情から、住めなくなったんだ。
それ以来、ばあちゃんはこっちの京都の家にいる。
正月の一族が集まる時にも、ばあちゃんだけは帰って来れない。
だから、よくじいちゃんがこっちに来るんだ。
あたしも最後に会ったのは、中3の夏休み。
家族で京都に来て、早和ちゃんと遊んでたんだよね。
高校の時は、色々とあって、来る機会もなかったし……えっと、4年ぶりになるのかな?
中3の時にあった姿と変わらないばあちゃん。
優しくて、笑顔が柔らかくて、大好きなんだよね。
「疲れたでしょう? お茶しましょう?」
そう言ったばあちゃんに、全員賛成して……居間でのお茶をごちそうになることにした。
「ばあちゃん!」
そこにいたのは、自室から出て来たらしい品のある着物を着たあたしのばあちゃんが、立っていた。
スリスリと足袋で音を立てないような優雅な仕草で、あたしのところまで来て、ふわりと笑う。
変わってない。
あの時の夢の中での……美しさも、笑顔も。
「遠いところからようこそ。おじいちゃんから話は聞いているわ。1週間ゆっくりして行きなさい」
そう言って、あたしの頬を撫でた。
「うん。ありがとう」
ばあちゃんに微笑み返して、うなずいて見せる。
ばあちゃんは、若い頃に陰陽師の仕事で家に来たじいちゃんに出会い、結婚した。
あたしのお父さんが、お母さんと結婚するくらいまでは、今のあたしたちの家に住んでいたらしいけど……ある事情から、住めなくなったんだ。
それ以来、ばあちゃんはこっちの京都の家にいる。
正月の一族が集まる時にも、ばあちゃんだけは帰って来れない。
だから、よくじいちゃんがこっちに来るんだ。
あたしも最後に会ったのは、中3の夏休み。
家族で京都に来て、早和ちゃんと遊んでたんだよね。
高校の時は、色々とあって、来る機会もなかったし……えっと、4年ぶりになるのかな?
中3の時にあった姿と変わらないばあちゃん。
優しくて、笑顔が柔らかくて、大好きなんだよね。
「疲れたでしょう? お茶しましょう?」
そう言ったばあちゃんに、全員賛成して……居間でのお茶をごちそうになることにした。