地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
あたしが、巾着袋から出したのは、腕時計、リング、ネックレスなどのアクセサリー小物。


それも、あたしのモノではない。


これは、陸をはじめとする会長や柚莉、相澤くん、西国くん、零ちゃんやありさちゃんの私物だ。



このアクセたちは、彼らがいつも身に着けているモノ。

今回のために、預かって来たんだ。



「これらに、守護の呪（しゅ）をかけたいの」


ばあちゃんに向かって、そう話した。


「どうして？」


優しい表情のままのばあちゃんは、理由を聞いてくる。


「それは……大切な人たちだから、護りたいの」


そう答えて、ここに来た理由も説明した。



会長たちが襲われて、今話題になっている事件。

たぶん、こっちでもテレビとかで放送されたんじゃないかな。


今回の事件、犯人は人間だと思うの。


会長たちを襲ったのが妖怪たちなら、もう彼らは生きてない。



金属バットなんかで殴らなくても、一撃で即死にできるから。


こんなもの使うのって、人間でしょう？


だから、今回の犯人には注意しないといけないんだ。


あの事件後、会長たち以外に被害者は出ていない。



だから、あたしたち仲間に対して、恨みを持つ人間の犯行だと思っている。


これは、陸に話して、ヤツも同意してた。


< 443 / 622 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop