地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
たぶん、新品なんだろうけど……。
「どういうことだ?」
話がわからないという表情になった陸に、説明をした。
これ、あのラブレターの主から毎日ひとつずつ送られてくるの。
ラブレターは毎日来ていたけど、あたしが京都に行ってから……。
毎日服や靴、バックとか、何かしらひとつとラブレターをセットにして、送ってくるようになった。
これは、あたしが帰ってきて、お母さんから聞いたことなんだけどね。
そして、差出人の名前はない。
誰から来ているのかもわからなくて、気味が悪いんだ。
「ラブレターって?」
「見せろ」という陸に、机にしまって置いた大量のあたし宛の手紙を差し出す。
ヤツは、すべてにさっと目を通した。
「ねぇ、誰だと思う? というか、ラブレターってパソコンで打つモノ?」
手紙が入っていたピンクの封筒を指先でつまみ、プラプラと揺らしながら聞く。
書いた人は、筆跡さえも知られたくないほどの照れ屋ってこと?
筆跡で誰なのかバレちゃうって思ったのかな。
「杏のファンってことか……?」
ポツリと呟く陸の言葉は、よく聞こえなくて。
「なんて言った?」
もう一度言ってくれるように促すが。
「何でもねーよ。最近、お前のまわりで変わったことはないか?」
ニッと笑われて、話すことはなかった。
「うん、ない!」
質問に、即答で答える。
会長たちのことを除けば、平穏だよ。
「そっか、たぶん……大丈夫だろうけど。何かあったらすぐに言え」
――クシャ
陸の大きな手に頭を撫でられ、応えるようにもう一度抱き着いた。
その瞬間。
「いてっ……!」
陸が、自分の頭を抑える。
「どういうことだ?」
話がわからないという表情になった陸に、説明をした。
これ、あのラブレターの主から毎日ひとつずつ送られてくるの。
ラブレターは毎日来ていたけど、あたしが京都に行ってから……。
毎日服や靴、バックとか、何かしらひとつとラブレターをセットにして、送ってくるようになった。
これは、あたしが帰ってきて、お母さんから聞いたことなんだけどね。
そして、差出人の名前はない。
誰から来ているのかもわからなくて、気味が悪いんだ。
「ラブレターって?」
「見せろ」という陸に、机にしまって置いた大量のあたし宛の手紙を差し出す。
ヤツは、すべてにさっと目を通した。
「ねぇ、誰だと思う? というか、ラブレターってパソコンで打つモノ?」
手紙が入っていたピンクの封筒を指先でつまみ、プラプラと揺らしながら聞く。
書いた人は、筆跡さえも知られたくないほどの照れ屋ってこと?
筆跡で誰なのかバレちゃうって思ったのかな。
「杏のファンってことか……?」
ポツリと呟く陸の言葉は、よく聞こえなくて。
「なんて言った?」
もう一度言ってくれるように促すが。
「何でもねーよ。最近、お前のまわりで変わったことはないか?」
ニッと笑われて、話すことはなかった。
「うん、ない!」
質問に、即答で答える。
会長たちのことを除けば、平穏だよ。
「そっか、たぶん……大丈夫だろうけど。何かあったらすぐに言え」
――クシャ
陸の大きな手に頭を撫でられ、応えるようにもう一度抱き着いた。
その瞬間。
「いてっ……!」
陸が、自分の頭を抑える。