地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
読み終わって……一言。


「この人……他にも文章書けたのね」


そうポツリと呟いた。



だってさ?


いっつも、同じ内容で、『これしか思いつかないのかな』って思わない?


昨日のラブレターまではさっきだけの内容だったのに……今日は、めちゃくちゃ長文じゃない?




というか……。


「陸の悪口書くなっつーの!」


ラブレターを握って、睨みつけたまま叫んだ。

昨日、陸から注意されたけど、あたし口悪くなってるよ。


でも、この人……陸が外見だけの男とか……ふざけてんじゃないわよ!


「陸のことなんも知らないくせに」


――グシャ!


怒りのあまり、ラブレターを握りつぶした。


そして、箱の中を覗きこみ、さっき、ラブレターの中にあった“僕の愛を同封しました”という物の正体を確かめる。





バックの下に、もうひとつ……ピンクの箱が入っていた。


なにこれ?

これが、“僕の愛”?


正直……いらないですから。


キモい……これマジで。


とか思いつつも、一応取り出して、開けてみる。




「キャア!」




中身を見て、思わず悲鳴を上げた。

< 506 / 622 >

この作品をシェア

pagetop