地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
き、気まずい……。
彼が登場した瞬間から、陸の雰囲気が一変している。
閻魔大王様降臨です!
「みんなで食べるなら、俺も誘ってくれたらよかったのに」
ずうずうしく、彼がそんなことを口にした。
その瞬間。
――ゴオオオオオオオ!
陸のオーラがもっと黒いものになる。
地響きが起きそうな気がしてきた。
たぶん、閻魔大王は『なんでおめーを誘わなきゃいけねーんだよ!』って、言いたいはず。
ここは抑えてもらいたい……。
ニコニコと、あたしを見て笑う橘くんは、真っ白な三角巾で片腕を吊ったまま、ご飯に箸をつける。
わ、話題を変えなきゃ!
そう思って、あたしは彼に自ら話しかけた。
「橘くんの腕って、まだ治らないんだね?」
「え? あぁ……これね。医者からは、あと1ヶ月くらいかかるって言われているんだ」
彼は自分の吊った腕を見ながら答えてくれる。
というか、橘くんが腕を骨折したのは……あたしのせいだったり。
講義で、席が隣に座っていた彼からのボディタッチが多くて……不快感から術を発動させちゃったんですよね。
橘くんは、一切知らないけどさ。
あれから……だいだい2ヵ月近く経つのに、まだ完全には直らないんだ。
申し訳ないことしたって思うけど、これで、ボディタッチはなくなったから……ホッとしてる。
彼が登場した瞬間から、陸の雰囲気が一変している。
閻魔大王様降臨です!
「みんなで食べるなら、俺も誘ってくれたらよかったのに」
ずうずうしく、彼がそんなことを口にした。
その瞬間。
――ゴオオオオオオオ!
陸のオーラがもっと黒いものになる。
地響きが起きそうな気がしてきた。
たぶん、閻魔大王は『なんでおめーを誘わなきゃいけねーんだよ!』って、言いたいはず。
ここは抑えてもらいたい……。
ニコニコと、あたしを見て笑う橘くんは、真っ白な三角巾で片腕を吊ったまま、ご飯に箸をつける。
わ、話題を変えなきゃ!
そう思って、あたしは彼に自ら話しかけた。
「橘くんの腕って、まだ治らないんだね?」
「え? あぁ……これね。医者からは、あと1ヶ月くらいかかるって言われているんだ」
彼は自分の吊った腕を見ながら答えてくれる。
というか、橘くんが腕を骨折したのは……あたしのせいだったり。
講義で、席が隣に座っていた彼からのボディタッチが多くて……不快感から術を発動させちゃったんですよね。
橘くんは、一切知らないけどさ。
あれから……だいだい2ヵ月近く経つのに、まだ完全には直らないんだ。
申し訳ないことしたって思うけど、これで、ボディタッチはなくなったから……ホッとしてる。