地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
フッと笑って、ネックレスを見ていると。


「この写真だが……」


今まで黙っていた親父さんが、話しだす。


え?

全員が視線を、呪から親父さんの方へと向けた。



「陸くん。これはどういうことだ?」


そう言って……ピンクの封筒から、あの写真を取り出す。


あ……。


それは、あの過去に遊んだ女たちが写されていたモノで。


一緒に、ラブレターも見せられた。





「それは……」



杏には話したが、俺の……中学の頃のこと。


アイツは、笑っていたが……自分の彼女の家族には、話しづらい。


でも、この状況では。


話すべきなのかもしれない。



「俺が中学の時に関係を持っていた女性たちです」



そう一言伝える。



「こんなに?」


親父さんの目が、穏やかなモノではないように感じた。


「……いえ、それ以上でした」


娘の彼氏が、過去に遊んでいたという事実は……いい話じゃないよな。


膝に置いた手で拳をつくる。



責められる。


そう思った。
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