地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
だが。
「……考えられないことじゃないわ」
俺の呟きを聞いていた朝比奈が言った。
「え?」
「杏樹の近くにいる男を妬むのであれば……確かに、他の学生よりも親しい俺たちを狙う理由はある」
蓮が俺を見ながら続ける。
「でも、証拠はないわ」
安斎がため息交じりに呟いた。
そうなんだよな。
杏のストーカーが犯人だということは、今証明できない。
これは、あくまで……俺の想像だ。
杏からの電話もなく。
ストーカーからの連絡もない。
そいつの正体もわからないまま、時間だけが過ぎていく。
リビングの掛け時計は、午前10時になろうとしていた。
杏がいなくなってから、16時間が経っていた。
「ねぇ、もう捜索願を……」
お袋さんがそう言いかけた時。
――ピンポーン
家のインターホンが鳴る。
――ビクッ
全員が驚いて、体を揺らした。
「杏樹!?」
朝比奈がそう言ってソファーから立ち上がる。
「……考えられないことじゃないわ」
俺の呟きを聞いていた朝比奈が言った。
「え?」
「杏樹の近くにいる男を妬むのであれば……確かに、他の学生よりも親しい俺たちを狙う理由はある」
蓮が俺を見ながら続ける。
「でも、証拠はないわ」
安斎がため息交じりに呟いた。
そうなんだよな。
杏のストーカーが犯人だということは、今証明できない。
これは、あくまで……俺の想像だ。
杏からの電話もなく。
ストーカーからの連絡もない。
そいつの正体もわからないまま、時間だけが過ぎていく。
リビングの掛け時計は、午前10時になろうとしていた。
杏がいなくなってから、16時間が経っていた。
「ねぇ、もう捜索願を……」
お袋さんがそう言いかけた時。
――ピンポーン
家のインターホンが鳴る。
――ビクッ
全員が驚いて、体を揺らした。
「杏樹!?」
朝比奈がそう言ってソファーから立ち上がる。