地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
「杏樹? やっと俺の元に来たね。もう君は、俺のモノだよ?」
ニッコリと笑って、一歩一歩杏樹に近づく男。
「~~~!?」
「ん? 何を言っているのかわからないなぁ~」
杏樹は、男の名前を叫ぶが、言葉にはならない。
ケラケラと笑う男は、すぐに、彼女の目の前まで来た。
――カシャン……
杏樹が手を動かそうとしたが、鎖を巻きつけられており。
その鎖は……部屋の隅まで続いていて。
体の自由が、この男に奪われているのだった。
「大人しくしなよ、杏樹。もう滝本のところへは……帰りたくても帰れないよ?」
気味の悪い笑みを浮かべた男が言った……。
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