地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
杏の態度。
言葉遣い。
意味不明の言葉。
そう……アイツは、自分の居場所を俺に知らせたんだ。
―≪陸助けて?≫
その言葉が、頭の中でリピートする。
――グシャグシャッ!
「ちがう」
ペンで×をつけながら、脳をフル回転させた。
ストーカー野郎……。
お前、高校時代の全国模試、第1位と2位の俺らをなめんなよ。
そして、3分後。
――シャッ
浮かび上がった答えに、大きく丸を付けた。
「杏のいる場所がわかった」
あとは……。
チラシから顔を上げ、じいちゃんたちの方を見る。
「神崎家のお力を、貸していただけますか?」
そう言って、願い出た。
もうすぐ、杏を取り返せる。
だから、それまで待ってろ。
「「もちろんだ」」
頷いたじいちゃんたちが、腰をソファーが上げた。