地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
†ずっと大好き
「では、神崎さん。橘の犯行について何か、他にされたことはありますか?」
刑事さんの問いかけに、フルフルと顔を横に振る。
もう全部、言いたいことは伝えた。
まだまだ暑い夏の日の午後。
「そうですか……」
あたしの様子を見て、刑事さんがフッと微笑む。
「また何かあったら、呼んで下さいね。では、お大事に」
ペコッと頭を下げて、病室内を出て行く刑事さんに、あたしも頭を下げた。
ここは、この前まで入院していた病院。
そして、あたしは……またまた入院しているのです。
これは、あの倉庫にいたため、脱水と熱中症、疲労から熱を出して……お医者さんから、念のため入院を言い渡されてしまいました。
誘拐されていたのは、1日ほど。
でも、それまでに……心身の疲労もあったで。
呪詛を主に返すとかいう大技をしたもので……余計に疲れてしまったんだ。
事件解決後から、丸3日間寝込み、ようやくこの頃ベッドに起きていられるようになったの。