地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
それで……彼は命はあるけど、多くの責任を問われることになる。


事件を起こしたことと、死んだ後も……呪詛を行った罰として、地獄で暮らさなければならない。



天国へ行くことはないんだ。





あたしは、そうなるように力を使い過ぎちゃっただけ。



このくらいの代償、軽いんだから。





陸からもらった、ホワイトボードを箱から出す。




両手に乗るくらいの大きさで、もち運びにも問題はない。



さっそくペンを出して、ボードに書いた。



「ありがとう!」



お礼の気持ちを書いて、ニッコリと笑う。



――クシャクシャ……





それを見たヤツが、あたしの髪を撫でた。





それから、しばらくは、ボードを使っておしゃべり。





昨日までは、ジェスチャーや、伝わらない時はメモ帳に書いていたけど……これなら、紙も無駄にはならないし。





スムーズに会話ができる。




< 617 / 622 >

この作品をシェア

pagetop