地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
教室に入ってから、20分ほど経った。

杏は、俺の腕の中で眠り続けてる。


首に回された腕は解いたが、胸に顔をうずめられた。

おまけに離れたくないというように……俺の服を握ってる。


やべェ……マジカワイイ。


我慢出来ずに、そっと唇に触れるだけのキスをした。


「…………んぁ……?」



デコピンしてようやく起きたのに、今度はキスだけで目を開ける。

長い睫毛が震え、黒い瞳に俺を映した。


「り……く……」


頭を撫でてやると、嬉しそうにフニャっと笑う杏。

あまりのカワイさに、またキスした。

今度は触れるだけじゃなくって、むさぼるような激しいヤツで。


寝起きの舌足らずさと、いつもの杏の甘い声が俺の理性を崩し……夢中になって床に押し出した。
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