地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
――杏樹Side――

寝起きで頭がボンヤリしたまま、目の前にあるキレイな顔を眺める。


「……寝てる……」


プニプニと、左手で陸の頬を押した。

うん、起きてないね。


反応がないことを確かめてから、顔を近付けてキスをした。

チュッと一瞬だけで、すぐに離れる。


「りー……大好き……」


そう呟いた瞬間。


「ひゃっ……ん……!」


あたしの胸を陸の手が触った。


……え゙!? まさか起きてる??


「杏ちゃん、もう一度言って?」

「ぎゃっ!?」

パッと陸を見ると、ニヤリッとした表情で……あたしを見てる。


「ほらっ……言ってくれないのかな?」


──ビクッ!!


ニヤニヤしたまま、胸を陸の好きなように触られた。


「やっ……やめっ……」


両手で、陸の胸板を押し返した時……右手の小指に光るモノを見つけた。
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