隻眼金魚~きみがくれた祈りのキス~
そうこうしてるうちに、二次会も終わり、もう夜も遅い。終電なんかとっくに無い。終電逃すために飲んでカラオケ行ってたんじゃないのかー! カラオケ途中で帰ろうかと思ったんだけど、ミナトさんにロックオンされてて、逃げられなかった。
タクシーに乗る人、歩く人、漫画喫茶の人、なんとなくみんな解散していく。
タタタッと、ヨウコちゃんが寄って来た。少し酔っているようで、頬が赤い。
「あたし彼氏んちだから。大丈夫? 帰り」
「うん、大丈夫。今日はありがとうね、また連絡するし」
「送ってもらえばいいのに誰かに」
いいの大丈夫、と返事をする。
飲屋街だけど、もう人があまり居ない時間だ。だらしなく飲んで終電で帰れなくなった人達の彷徨う姿が目に付く。(言い過ぎだろうか)
ヒラヒラと手を振り、携帯で話しながらヨウコちゃんは帰っていった。
あたしは、酔いを覚ましながら歩いて帰ろうとしていた。風も冷たいし、酔い覚ましには調度いいなと思って、他の人達に手を振り、歩き出そうとする。
「送る」
後ろから、ミナトさんが来た。
「なにやってんだよ歩いて帰るのか? こんな時間に、女の子1人で帰るな」
……この言い方。ちょっと蓮と似てるんだよな、この人。
正直、大きな道路沿いにアパートがあるわけじゃないので、夜中はあまり歩きたくない。
ミナトさんが居てくれるなら、送ってくれるなら、安心する。嬉しかった。
タクシーに乗る人、歩く人、漫画喫茶の人、なんとなくみんな解散していく。
タタタッと、ヨウコちゃんが寄って来た。少し酔っているようで、頬が赤い。
「あたし彼氏んちだから。大丈夫? 帰り」
「うん、大丈夫。今日はありがとうね、また連絡するし」
「送ってもらえばいいのに誰かに」
いいの大丈夫、と返事をする。
飲屋街だけど、もう人があまり居ない時間だ。だらしなく飲んで終電で帰れなくなった人達の彷徨う姿が目に付く。(言い過ぎだろうか)
ヒラヒラと手を振り、携帯で話しながらヨウコちゃんは帰っていった。
あたしは、酔いを覚ましながら歩いて帰ろうとしていた。風も冷たいし、酔い覚ましには調度いいなと思って、他の人達に手を振り、歩き出そうとする。
「送る」
後ろから、ミナトさんが来た。
「なにやってんだよ歩いて帰るのか? こんな時間に、女の子1人で帰るな」
……この言い方。ちょっと蓮と似てるんだよな、この人。
正直、大きな道路沿いにアパートがあるわけじゃないので、夜中はあまり歩きたくない。
ミナトさんが居てくれるなら、送ってくれるなら、安心する。嬉しかった。