TITOSE
翌朝。

「千歳さん。お早う」

百合子は、朝食を持って千歳の方に来た。

「百合子か。…千歳でいい」

千歳は、優しい笑顔でそう言った。

百合子を見ながら。

「あ、あのっ!!食べられる?一人で」

赤くなりながら尋ねると、千歳も少し赤くなる。

「あ、え…?あぁ」

千歳はそう言って、粥を一気に口に入れた。

「あ、千歳っ!熱いよ!」

百合子が言った時には遅かった。

「ガハッ…あっつ…。うわ、喉が…喉が火傷…」

そんな千歳の様子に、百合子は微笑んだ。

(千歳、可愛いなぁ)

百合子は、それから食器を片づけに行った。
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