バケバケ




「洋子、シイ。まずはバケバコについての話をしよう。」


バケバコ…?


灰音はバケバコのことも知ってるの?


「まず、洋子。制服のリボン取って。」


「うん。」


制服のリボンがバケバコに何か関係あるのかな?


「どうも俺って制服のリボン取るのは苦手でね。ほら?なんか留めるとこ?ムズいじゃん?」


灰音はそんなこと言いながら私からリボンを受けとると、その辺にあった小さい台にリボンを置いた。


あれ…?


リボン関係ないの?


「ちょっと失礼。」


灰音は私のYシャツのボタンを外し始めた。


「えっ、なに?」


「あー、大丈夫ちょっと脱いでもらうだけだから。」


―ボコッ―




鈍い音がして目の前の灰音が崩れ落ちた。


「灰音…何してるんだ。」


その後ろで拳を握りしめたシイが灰音を見下ろしている。


「痛ってーな!アルファベット見ようとしただけだろ?」


「アルファベット?」




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