バケバケ
シイが心配だ。
私のせいでシイが…
2階のシイの部屋のドアを少し開けて中を覗く。
そこには布団も被らず敷布団に寝転ぶシイの姿があった。
「シイ?」
「……」
シイは完全に寝入っていた。
ゆっくりと寝息をたてるシイを見て少し安心した。
私は布団の隣に座った。
「シイ…ごめんね。」
「…うーん……」
シイが返事しているみたいに寝返りをうとうとした。
「あ…メガネかけたまま。危ない…」
シイが横向く前にメガネを取ろうと手を伸ばす。
そしてメガネを外した瞬間だった。
「!!!」
シイが急に目を開けた。
私は驚きすぎて固まってしまった。
シイも状況がわかってないらしく固まっている。
見つめ合うこと約3秒。
「うわっ!!」
二人同時に飛び退いた。