バケバケ



「きゃあっ!」


今、何か足下に…


「どうした、洋子!?」


「あっ!!」


私のスカートの中から何か出てきた。


「こいつ!」


シイがそれを引っ張り出す。


「子供…」


「このふてぶてしい目にボサボサの髪…こいつ灰音だな!?」


「ホントだ!」


子供は灰音にそっくりだった。


「放せっ!!」


シイに捕まれたままのちび灰音は手足をばたつかせた。


「ハイネぇ、かわいいわぁ。」


エレジーがちび灰音に抱きつく。


「寄るな、おばさん!」


「お、おば…」


エレジー撃沈。


「放せぇ!」


ちび灰音はまた暴れ出した。


「はーなーせよー!」


「スカートん中から出てくるなんてまさに灰音だな、お前みたいなやつ誰が放すか!!」


灰音がすかさずつっこみを入れる。


「おい、それじゃあ俺が変態みたいだろ!」


「違うのか?」


「うっ、うわーん!くそメガネがいじめたぁ!!」


ちび灰音が泣き出した。


「こら、シイ!!放してあげなさい、かわいそうでしょ?」




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