バケバケ
私たちは人気のない公園のトイレの裏にやってきた。
そこでエレジーは鏡を取り出した。
そして鍵を鏡に映し出す。
鏡の中に扉が現れ、エレジーがその鍵穴に向かって鍵を差し込む。
―ガチャ
鍵が外れる音を聞くと同時に、私たちの目の前に扉が現れた。
「さぁ、入るわよぅ。」
気がついた時には、あの店の中だった。
私たちは店の中の地下室へ続く階段の前に出たようだ。
「とうちゃーく。」
灰音が伸びをして、階段を降りた。
「さっそくチビッコたちの様子を見よう!」
灰音が地下室の扉を開ける。
「入れよ。…あ、エレジー!椅子2つ持ってきて。」
「はぁい。」
エレジーは椅子を取りに別室に向かった。
そして私とシイは地下室の中へと通された。
「椅子来るまで悪いけど立ってて。」
そう言って灰音は自分だけ回転椅子に座った。
「今回の事件、もうバケバケが関与しているのは間違いない。」
席につくなり言い切る灰音。
「そうだな。」
シイも頷く。