バケバケ
―「あるんだよ、ツバキ組は。」
「はぁ?」
「お前がしらないだけだ。ツバキ組は年長さんのさらに上。村長さんのいるクラスだからな!」
「……そんちょうさん?」
―そんちょうさん?
「シイ!!」
「……」
シイは頭を抱えている。
「偉そうなわりに頭の弱い子供だったんだな。」
灰音は手を叩いて笑っていた。
「そういえばこの映像は誰視点のものなんだ?」
シイが話を反らすように言う。
そういえば誰のなんだろう。
チビッコシイは画面に映ったから違う。
すると私か灰音のどっちかってことになるけど。
―「そんちょうさんて、お前…セイラ知ってるか?」
「ごめんなさい。知らないわ。」
「だよな…」
―あぁ!
これはもう完全に信用されてない。
どうしよう…
先生とか呼ばれたら…
「大丈夫よぅ、洋子。見てみなさい。」
エレジーが私の後ろから手を伸ばし、モニターを指差した。