バケバケ
「なにが目当てかしら?急に突然出てきて。」
―疑われてる…!
またもやピンチだ。
「ずいぶん大人っぽい喋り方をする子供ねぇ。」
エレジーが言った。
言われて見れば。
それに…このゲームから部外者を追い出そうとしてる。
もしかして…
この女の子がバケバケ…?
―「まぁ、いいわ。」
ナツメちゃんはふいっと顔を正面に戻した。
…助かった…。
花一匁は続く。
3回戦目に差し掛かったところで幼い私のいるチームが4人になった。
端にいた4人の中でまだ指名されていないのはタイキくん、それからナツメちゃん。
セイラちゃんは一回戦で相手チームに指名された。
どうやらセイラちゃんは男の子たちにすごく人気があるみたいだ。
タイキくんとナツメちゃん…
怪しいナツメちゃんが残っている。
「洋子?」
!
またナツメちゃんが話し掛けてきた。
「なに?」
「あなたには行かせない。」
…?
行かせないってもしかして…
バケバコの中のこと?