バケバケ
じゃあやっぱり…
バケバケはこのナツメちゃん…
あの子が欲しい!
あの子じゃわからん!
この子が欲しい!
この子じゃわからん!
相談しましょ!
そうしましょ!
これで決まるかもしれない…
もし相手がナツメちゃんを指名して、三好先生が「そんな子いないよ」とか言ったらナツメちゃんがバケバケ。
決まった!
ナツメちゃんが欲しい!
…相手がナツメちゃんを指名した!
「…!…イヤよ!!」
急にナツメちゃんの表情が強ばる。
―「嫌がってるなぁ。」
灰音がクッキーをかじりながら言う。
いつの間に持ってきたんだソレ…
「決まりかな。言動も怪しいし…この子がバケバケ。……はい。」
灰音が私にクッキーを一つ差し出す。
「いい。」
「そうか?…にしても残念だなぁ、この子将来美人になるぞ。人間だったらなぁ…」
なんて呑気な人だ。
「おい、灰音!…モニター見ろ!!」
シイの言葉で私と灰音はモニターに目を戻した。