バケバケ



私は携帯を開いた。


そして一番上の少し大きめのボタンを押した。


一発でハイネに繋がるボタン。


この携帯を買ってもらった時にハイネに設定してもらったものだ。




私は携帯を強く握りしめた。


…ハイネ、…




―「もしもし?」



「ハイネ!大変よぅ、チビハイネが捕まったわ。…シグがいたの…それで…」


「あぁ、だろうな。」


「…知ってたの?」


「なんとなく知ってたよ。」


「じゃあ早く……!」


その時だった。


画面が動いた。


そしてシグの後ろが見えた。




ここ…幼稚園の中じゃないわ。



暗くて…
奥に見えるのは何かの機械…




―「エレジー?」




「!!」


突然画面の中のシグが私に話し掛けてきた。




―「近くに灰音くんがいるのなら伝えてください。」



そうだった。


シグは私の能力を知っている。
だからこんなことを…




< 165 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop