バケバケ
「あ!!」
私が箱に吸い込まれそうになった時響いたあの声…
「ねぇ、さっきの女の人は?あの箱なんなの?一体何者なの?おじいちゃんが関係してるの?何か知ってるんでしょ?教えてよ!」
両手で男の子の肩を掴み思い付く限り問い詰めた。
「…」
場が静まり返る。
「…洋子。あなた何言ってるの?」
お母さんが心配そうに私の顔を覗き込んだ。
「きっと夢でも見たんですよ。疲れてるようなんで…」
男の子はやんわり私の手を解き、再び寝かせた。
「もう少し寝てた方がいい。」
夢…?
本当に夢だったの?
じゃあいつからが夢なの?
「後で全部教える。」
「え?」
男の子が耳元で小声で囁いた。
やっぱり…夢じゃなかったんだ。