バケバケ





✳︎✳︎✳︎




「もうすぐですよ、」


「はい。」


私は三好先生について園内を歩いていた。


裏口から園に入り、そのまま校舎の裏を歩いている。

なんかじめじめして暗いところだ。


こんな所にいるのかな?




「あ、いたいた!」


三好先生の指差す方向に幼い私の姿があった。


……あれ?


様子がおかしい…


「なんで…」


幼い私は木の根元に座っていた。


両手を後ろに縛られ、口を封じられた状態で…


「どうしてこんなこと………うっ!」


首の後ろから強い痛みが走った。


「あれ?…気絶しない…意外に丈夫な女の子だね。」

「三好先生…?」


どういうこと…?


「驚かせてごめんね。なんかいろいろ探ってたみたいだけど…」


「!」


「事件のことなら犯人は僕だよ。」


「えっ…」


じゃあ、三好先生がバケバケ…?


「トキさんに頼まれて子供たちの心を集めてたんだよ。」


「……」


「そしたら君たちが来て…ちょうどよかった。洋子ちゃん、君も捕まえてくれって頼まれてるんだ。」




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