バケバケ




―〜♪




「………?…」




騒がしい。


賑やかな音楽が鳴っている。




「次あれ乗ろうよ!」


「えー、こっちにしようよ!」




誰かの声が聞こえる。


子供…?




「…!」


ここで私は目を覚ました。

「ここは…」


私はピンクやオレンジのきれいなタイルが張り巡らされた道の真ん中にうつ伏せに倒れていた。


体を起こして辺りを見渡す。


すぐ近くにはメリーゴーランド、その隣にはコーヒーカップ。


少し離れたところに観覧車も見える。


ソフトクリーム屋のようなものもあり、その周辺に色とりどりのパラソル付きのテーブルが点々としていた。


「ここ…遊園地?」




私のすぐ隣を二人の子供が駆けていく。


愛空の制服を着ていた。


そして二人のうちの1人はさっきの花一匁の勝者の男の子だった。




ここはたぶん、バケバコの中だ。




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