バケバケ
とりあえず男の人を落ち着かせないと…
「あの…ミナミさんって本当に浮気だったんですか?」
「へ?」
男の人は腑抜けた顔で私を見た。
「もしかして…その家にいたっていう男の人…ただの友達だったとか。」
「……ただの友達を家によぶかなぁ…」
「友達なんだから家に呼ぶこともありますよ、ミナミさんに確認したんですか?」
「…してない……。」
「じゃあ行きましょうよ。ミナミさんのところに。」
「え…でも…」
「行ってみなくちゃわかりませんよ!」
私は席を立った。
「早くいきましょう!」
「おいおい、洋子!まだ何も注文してないぞ!」
灰音はメニューを見ているところだった。
「いいよ、もう。」
シイたちが危ない。
早く解決しないと…
私は男の人を引っ張って喫茶店を出た。
慌てて後ろから灰音がついてきて、そのあとにエレジーも続いた。
出入口のところでレジの人が何か言ってるのが聞こえたが、もうどうでもよかった。
さっさと解決してしまおう。