バケバケ
まずいな。
今女湯には洋子がいるし…
……ギンもいる。
あいつに至っては俺まで犯人にしそうだ。
面倒だけど…止めるか。
俺はシャワーを浴び、それを止めて立ち上がった。
…てかさっきの声、どこかで聞いたことあるような。
広い浴槽の中に三つの影が見える。
三人とも後ろを向いてて顔は見えないがもう誰だか見当はついた。
「おい、お前ら。」
「あ、シイだ!」
「……1ヶ月ぶりか。」
「シイじゃないか、何してんだこんなとこで。」
千秋と燕…それから灰音だ。
「お前が何してる。」
「やだなー、もしかしてシイ怒ってんの?」
「当たり前だ。」
「相変わらず真面目だなぁ、まぁ中入れって。」
「……。」
黙って湯につかる。
「…あったかい。」
「だろ?怒りなんか忘れるだろ?」
「それとこれは話が別だ。」
「なんだよー、シイだって見たいだろ?」
「……ぶん殴るぞ。」
「おー、怖っ!!」