バケバケ
ヒノキさんは一人できゃぴきゃぴ盛り上がっている。
10年前と変わらず本当に自由な人だ。
小さい頃、昭仁さんに連れられてギンたちとよくここに来た。
そういえばヒノキさんって10年経っても全然見た目が変わらないな。
「もぉー!シイったらお風呂入るなら言ってくれればいいのに。そしたらあたしも一緒に入るのにー。」
ヒノキさんが頬を膨らませる。
…思い出した。
10年前、俺が風呂に入るとき必ずヒノキさんも一緒についてきて…
背中流してあげるとか言って…
結果俺は背中を激しく擦りむいて…
「そぉだ!シイ、今からもう一回入ろう!」
「やだ!!絶対遠慮しておきます!!」
「なんでー?入ろうよー。」
ヒノキさんが俺のシャツのボタンを外し始める。
「止めてください!もう、俺さっき入ったんで!!」
「じゃあ新しくお湯入れ直すから。」
「そういう問題じゃない…」
だ、誰か…
俺を救ってくれ!!