バケバケ
エレジーは私たちの隣に座った。
「洋子がいるってことはシイも一緒かしら?」
「うん。」
「そう。良かったわぁ、世話役がいて。これで私はゆっくりできる。」
「世話役?」
「ハイネよぉ、彼、ちょっと厄介だから。」
なんとなく想像がつく。
エレジー、苦労してるんだな。
「あのボサボサ頭も来てるの!?私…アイツ嫌い!」
ギンが口を尖らせて言う。
「なんで?」
「だって…アイツ私のこと小さいってからかうんだもん。」
「小さいほうがかわいいわよぉ。」
エレジーがギンの頭を撫でる。
「エレジー姐さんまで子供扱いしないでよー!」
「子供扱いなんてしてないわよぅ。ハイネ、妹欲しがってたからギンのこと妹みたいに思ってるのよ。」
「妹…かぁ。」
ギンが俯く。
「シイも…私のこと妹って思ってるの。」
「いいじゃないの、かわいいって思ってる証拠よぅ。嫌なの?」
「イヤ…だって私は…」