バケバケ




「うわっ!ちょっと勘弁してください、ヒノキさん!」


「いいじゃない、なんでにげるのかしら?」





脱衣場を出た私たちの三人の目に真っ先に飛び込んで来たのは、男の人に襲われるシイだった。


「あ、洋子!」


「シイが…マッチョな男の方に襲われてる…」


「た、助けてくれ洋子!」


シイが私に手を伸ばす。


男の人はシイの腰にしがみついた。


そして男の人を引きずったままシイがこっちに向かってくる。


「洋子…!」


「え!?ちょっ…来ないで!なんとなく。」


「そんな…」



「ヒノキ姐さん!」


「ヒノちゃん。」


ギンとエレジーが男の人に近寄った。


「エレジーちゃんにギンちゃん!」


男の人がパッとシイから手を離す。


バランスを崩したシイが床に膝まづいた。


「エレジーちゃんそのワンピかわいい!」


「ありがとう、ヒノちゃんも今日のお風呂最高にかわいかったわよぅ。」


「やだ、うれしい!」


エレジーと男の人は手を取り合い語り始めた。


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