バケバケ
「洋子?…起きてるのか?」
「……」
…寝てる。
背中に洋子の体が触れてるのを感じる。
……もしかして…
俺、一晩中このまま?
「うーん…」
洋子が俺の後ろ襟を引っ張る。
「………冷蔵庫。」
…寝ぼけてるな。
洋子が強く引っ張るので首が締まる。
「洋子…おい、ちょっと手離せ…」
「…え………冷凍庫?」
何の夢だ!
困った…これじゃ俺の命も危ういぞ…
何とかしないと…
俺は洋子の指を外し、布団から出た。
さて…
洋子を元の布団に戻してやらないと…
俺は洋子を抱えようとして洋子に手を伸ばした。
その時だった…
「そこまでだ!!」
窓の外から鋭い声が飛ぶ。
「!?」
窓の方を見ると暗闇の中二人の人物が部屋を覗いていた。
………声からして誰なのかすぐわかった。
俺は窓を開けた。
「うわっ!」
小柄な人影が驚いて窓から飛び退く。
「…またお前らか。」