バケバケ
「シイ!?」
窓の外にいたのは千秋と燕だった。
「お前ら何しに来たんだよ。」
「何って…」
千秋と燕は顔を見合わせた。
「…俺たちは……神隠しの犯人を捕まえに来た。」
「この家に女子高生がいるって聞いてさ、もしかしたら次狙われるかもしれないと思ってこうして張ってたんだよ。」
女子高生って…
「……そしたら…女子高生に怪しい男が襲いかかろうとしていた………」
怪しい男って…
もしかして…
「捕まえようとしたら怪しい男はシイだったんだよ!」
「誰が怪しい男だ。」
千秋は俺を無視して話を続行する。
「でもさ、怪しい男がシイってことは…その女子高生って…」
千秋と燕が洋子を覗きこむように見る。
「……やっぱり…洋子だ。」
「一緒に寝てるのー?仲良しだね。」
「…布団…二つあるのに……なんで一つの布団で寝てたんだ?…」
二人はどんどん会話を進めようとする。
「…いつから見てた。」
「シイが首絞められたあたりから。…ねぇさっき洋子に何しようとしてたの?」
「………何しようとしてたんだ。……シイ、最低だぞ。」