バケバケ
「アホ!そんな危険なことさせられる訳ないだろ!」
ただでさえこの間危険な目にあったんだ。
洋子に万が一のことがあったら…
「平気だよ。」
洋子はきっと俺がどれほど心配なのかわかっていない。
「だって囮でも使わなきゃ捕まえられないよ!」
そして、言い出したら利かない。
これは小さい頃からずっと。
「…わかったよ。やろう、囮。」
俺はとうとう折れた。
「……何言ってるんだ、シイ。……もし洋子が…」
燕が反対する。
「大丈夫だ。俺にいい考えがある。」
俺は三人に作戦を話した。
絶対に洋子は安全な作戦。
「……なるほど…それはいい考えだ。」
燕は納得したようだ。
「えーー!?そんなの絶対うまくいかないよ!」
千秋は不満そうだ。
「仕方ないだろ、これが一番安全なんだから。…これでいいだろ?」
俺は黙って作戦を聞いていた洋子に話を振った。
「うん、面白そう!」
洋子は頷いた。
「決定だ。さっそく実行するぞ。」