バケバケ




俺の答えは決まっていた。


「わかってる。」


灰音もエレジーも悪いヤツじゃない。


それは良く知ってる。






「俺は二人を信じる。」


「いいのか?そいつら裏切るかもしれんぞ?」


「上等だ。そん時は俺が灰音をぶん殴ってやる。」


「…フン、まぁいい。どうせ灰音は助からんだろうからな。」


エレジーが必死で灰音の止血をしていた。


しかし流れる血は止まることなくエレジーのスカートを赤く染めた。


灰音は普通の人間だ。


特別体が丈夫な訳でもないだろう。


早く終わらせるんだ。






トキを倒して、洋子を取り返して、灰音を…


「トキ!」


俺はトキに対峙した。


「お前は絶対許さない!」


「僕たちも加勢するよ!」


千秋と燕が俺の隣に並んだ。


その隣にエレジーが並ぶ。

「私も、ハイネのためなら!」




< 405 / 469 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop