バケバケ
俺の答えは決まっていた。
「わかってる。」
灰音もエレジーも悪いヤツじゃない。
それは良く知ってる。
「俺は二人を信じる。」
「いいのか?そいつら裏切るかもしれんぞ?」
「上等だ。そん時は俺が灰音をぶん殴ってやる。」
「…フン、まぁいい。どうせ灰音は助からんだろうからな。」
エレジーが必死で灰音の止血をしていた。
しかし流れる血は止まることなくエレジーのスカートを赤く染めた。
灰音は普通の人間だ。
特別体が丈夫な訳でもないだろう。
早く終わらせるんだ。
トキを倒して、洋子を取り返して、灰音を…
「トキ!」
俺はトキに対峙した。
「お前は絶対許さない!」
「僕たちも加勢するよ!」
千秋と燕が俺の隣に並んだ。
その隣にエレジーが並ぶ。
「私も、ハイネのためなら!」