バケバケ
みんなぐったりしている。
これじゃ箱の外に出したとしても元に戻るかどうか…
女子高生たちはみんな体を鎖で繋がれていた。
あの鎖がさらに彼女たちから力を奪っているのだろう。
そして、俺にも同じ鎖が繋がっている。
手と足、それから首。
テーブルの向こうに巨大な時計がある。
ひときわ大きな音を立ててその秒針が動いていた。
かえって良かったのかもしれない。
この中のどこかに洋子がいる。
早く探しだして一緒に出よう。
―カチッ…カチッ…
―ゴーン…
あの巨大な時計が十二時ちょうどを指し、鐘が鳴った。
それと同時に、長針と短針が一緒に文字盤から外れ床に落ちる。
文字盤が真ん中で縦に割れ、左右に開いた。
「シイ…?」
時計の中から現れたのは洋子だった。
「洋子…よかった。無事だった。」