バケバケ





人間だから……?


待って…人間はこの炎に焼かれない…?


じゃあ燕さんみたいに…人間になったバケバケはどうなの?


「ステ神!!」


「……様をつけろ。」


「もし、…もしシイが今人間になったらどうなるの?」


「シイが人間なったら……その手があったか。助かるかもしれん!」


やった!


希望の光が見えた気がした。


しかしステ神の顔は深刻だった。


「だが…」


「なに?」


「人間になるには条件がある。燕のように長く生きたら人間に近くはなるが……」


シイは私の鉛筆のバケバケ。


バケバケとして生きた年月は短い。


やっぱり…もうだめなの?


「他に方法はないの?」


「あるにはあるが…不可能だ。」


「あるの!?…なに?」


「血をかけてやればいい。」


「血……簡単だよ!私が……」


自分の腕を差し出した私をステ神は制した。


「お前の血じゃない。」


「…?じゃあ誰の?」




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