バケバケ
―数日後・坂本家―
「ホントによく食べるね。」
あの後、灰音とエレジーは家に帰り、千秋と燕さんは仕事があるからと言って別れた。
ステ神はやることがあるらしく、竹やぶの奥に消えた。
私とシイと母はおばあちゃん家に帰った。
幸いまだ夜は明けておらず、おばあちゃんは眠っていたため大騒ぎにならずに済んだ。
そして、昼に家に帰ってきた。
今、シイは私の目の前で焼きうどんを食べている。
ちなみに二杯目だ。
「腹減ってたからな。」
「これからシイどうするの?」
「うーん…いつまでもここに居候ってわけにはいかないしな。」
シイは食べ終わった皿を片付け始めた。
「そうだな…せっかく人間になったんだし、バイトしようかな。」
「バイト?」
元バケバケだった人に人間社会の仕事が出来るんだろうか…
「そんでお金貯めて…ここを出てくよ。」
「え…」