バケバケ
たしか香澄さんが消えたのは…
この辺りか…
辺りを見渡すけど特に手掛かりはない。
「ん?」
右側にあるパンの棚の下から白いものが見えた。
かがんでそれに手を伸ばし、棚の下から出してみる。
「なんだこれ…」
小さなカードだった。
『会議室A使用許可証』と書いてある。
その下に奈古美市文化ホールの文字。
カードを裏返すと下の方に見覚えのある名前を見つけた。
―金谷香澄―
これ…香澄さんの?
文化ホールか…
もしかしたら何か関係しているかも。
俺はまたあのカップルが出るのと一緒にコンビニの外に出た。
コンビニを出てすぐ正面に奈古美市の都市部の地図がある。
文化ホールは…
ここからそう遠くないみたいだ。