迷子の王子と魔法発明家

「全く、怒鳴ることないじゃないかぁー。」
頬っぺた膨らましながら、ウーと唸る王子。可愛いらしいが…ダメダメ!軽く頭を振る。
「王子、前も言いましたけど…」
「ムッ。わかってるよ!ここじゃ王子だって通じないでしょう?わがままは控えるように…」寝癖をつけたままの鮮やかな赤毛はユラユラ動いている。テーブルの前に座ってティーポットを片手にティーカップにダージリンを注ぐ。

既に置いてある料理を先に頬張る。


自分と同い年なのに、すごく子供っぽい仕種やら行動やら
起こすし…
世話がかかるけど、引き受けたから頑張ろう。


思えば数日前のことだった…
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