君と僕の約束
――智美side――

目が覚めたら翔がいた。

そして和也がいた。


なんでこんなとこいるの?
あのときは
追って来なかったくせに。

なんであんな悲しそうな
顔するの?


あたし………

なんで

翔『泣いてんの?』

智『ぁ…たし…』

ぎゅ

あたしは翔に抱きしめられた。

智『や』

翔『好きなんだ』

智『え』

翔『ひ、一目惚れした』

智『うん』

翔『だから』

智『あ。雨』

翔『え………ほんとだ…』

ゴロゴロゴロ―――!!!

ザーザーザー

智『ちょ。離して』

翔『嫌だ』

智『なんで』

翔『好きなんだけど』

智『いや』

和『智美!!!』

智『和……也…』

和『智美から離れろよ!』

翔『…ごめん』

そう言って翔は
手を離した。


そしてあたしは和也の
とこへ走った。

智『和也っ!』

和『智美?
なんで泣いてんの?』

智『あ…あたし…
あたしは無口で無表情で
全然可愛くなんかないし
ブスだし、
けど心は可愛いし
明るくてずっと笑ってて
面白くて
あたしなんかより
全然女の子らしくて!
和也はあたしといるより
心といるときの方が
面白いし笑ってるし
あたしと居るときは……
あたし…
あたしほんとはすっごく
和也が大好きで…
照れくさくて言えないけど
誰よりも大好きなのに!!』

ぎゅ

智『和…也?』

和『俺。
智美を失いたくなかった。
そのせいでうまく
喋れなかったりしたけど
大好きで。
だから翔は親友だけど
今日だけは殺したくなった。』

智『和也。ごめん。』

和『俺こそ
素直になれなくてごめんな』


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