君と僕の約束
今日もゆずゆと
お見舞いに来ている。
和『智美♪桃いる?』
智『和也。
ごめんね…』
和『何が?』
智『何もしてあげれなくて
ごめんね………』
和『智美は、
何もしなくていいから。』
智『あたしね。
夢見るの。死んぢゃう夢』
和『やめろ』
智『話たから
正夢にならないよね!』
このときの智美の目は
必死に死から逃げるような
悲しい目だった。
先生から智美のことを
聞いたからかなり
悪いらしい。
月日はたち、クリスマス。
ゆずゆにはピンクの
ニット帽をあげた。
この黄色い帽子は智美の。
和『智美!』
智『和也?』
和『?』
智『ねぇ和也なの?』
和『見たらわかるだろ…』
智『見えないの………』
智美はこの日。
視力を失った。
智『怖いよ。』
和『大丈夫』
智『和…也?』
和『どうした??』
智『好きだよ……』
和『俺も』
智『…』
和『智美!?』
智『…………………………』
和『智美――――!!!』
そしてこの日。
智美は永遠の眠りについた。
20歳。