くるくるまわる




そのころ、真希は…





「あ~、眠い…」


屋上でサボっていた。



「男のシンデレラ…か。きっと苦労したんだろぉなぁ。」

真希はコンクリートの上に寝そべりながら、空を見上げた。

「もう、大丈夫だよ。…きっとね…。」

そう、きっと大丈夫。

十年前、自分が、亜李亜が受け入れられた時のように。

私たちは『私たち』でいいのだから。






そう言うと真希は目を閉じて静かにほほ笑んだ。



風が真希の青い髪をなでた。


まるで、優しく包み込むように…
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop