くるくるまわる
そのころ、真希は…
「あ~、眠い…」
屋上でサボっていた。
「男のシンデレラ…か。きっと苦労したんだろぉなぁ。」
真希はコンクリートの上に寝そべりながら、空を見上げた。
「もう、大丈夫だよ。…きっとね…。」
そう、きっと大丈夫。
十年前、自分が、亜李亜が受け入れられた時のように。
私たちは『私たち』でいいのだから。
そう言うと真希は目を閉じて静かにほほ笑んだ。
風が真希の青い髪をなでた。
まるで、優しく包み込むように…