リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
「……?」
「タケルちゃぁーーんっ!」
不思議な顔をする俺の後ろから、綾香が走ってくる。
走ってきた綾香は、そのまま俺の背中から抱きついてきた。
「うわっ!?危ないだろっ、綾香!!」
俺はなんとか転ばないように、足を踏み込んだ。
「ごめんなさぁーい…。」
綾香は俺の腰の位置くらいから、顔を出して舌を出す。
「あのねっ、あのねタケルちゃんっ!」
綾香は嬉しそうに顔を輝かせて、俺に話かける。
「どうした?」
綾香は俺の前に移動して、また抱きついてくる。
「あのねっ、今マツリちゃんから電話あったのっ。」
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