リセット～彼女が死んで彼女が現れる～

第2章 引っ越してきたトラブルメーカー

｢おはよ…｣
俺は眠い目を擦りながら出雲家のリビングに入っていった。
｢遅かったなタケル。もう食事の準備出来てるぞ｣
窓香さんは暖めたばかりの湯気を立てながら、暖かい味噌汁を綾香に渡す。
｢おはよー、タケルちゃんっ｣
明るく笑う綾香は手に持った味噌汁のお椀を置く。
｢…おはよ。｣
俺は寝ぼけた顔のまま、椅子に座る。
｢おはよう、英樹さん…。｣
俺は目の前に座っている英樹さんに挨拶をする。
｢…ああ、おはよう。｣
英樹さんは新聞から目を離さず挨拶を返す。
綾香と窓香さんが席に座る。
｢ヒデ、新聞直しな。｣
窓香さんに言われ英樹さんは新聞を置き、手を合わせる。
｢いただきます。｣
｢いただきます。｣
英樹さんに続き、俺達も食べ始める。