リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
『こんにちは。』
朱鷺濱と呼ばれた男は、俺の頭も撫でる。
『朱鷺濱さんもお元気そうですね。
社長達はお元気ですか?』
『ああ、相変わらずだよ。
社長口には出さないが、窓香に逢いたがってる。
今度顔出してやれ。』
朱鷺濱さんは足に手をついて立ち上がる。
『はい…。解りました…。』
その時の窓香さんは、少し寂しそうな顔をしていた。
『窓香、まだ気にしてるのか?
気にしなくても社長は怒っていない…。
お前は自分の幸せを見つけて、お前の唯一のワガママなんだ…。
お前が気にすることは無い…。』
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