リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
それから1ヶ月後、俺と綾香は窓香さんに連れられて、ある事務所へ来ていた。
事務所へ入ってすぐに迎えてくれたのは以前会った朱鷺濱と言う男と少し白髪混じりの初老の男だった。
『窓香かっ!?』
嬉しそうに顔を輝かせる男に迎えられて、窓香さんは一礼をする。
『ご無沙汰しています、社長。』
『元気にしていたか?
もしかして、この子達が…?』
社長と呼ばれた男が、床に膝をついて目線を合わせてくれる。
『はい。娘の綾香と、私の親友の早苗と聡の息子の健です。』
窓香さんは俺達の手をひいて前へと歩かせる。
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