リセット~彼女が死んで彼女が現れる~
『…ママぁ~?このおじちゃんだれ~?』
社長の顔を見て、綾香は窓香さんを見上げる。
『ママがな、アヤのママになる前にお世話になった人だ。
アヤもタケルも挨拶しな…。』
窓香さんは中腰になってアヤを見つめ、だけど優しい瞳で綾香に話した。
『はーいっ!おじちゃん、こちわっ!』
『こんにちわ。』
元気良く頭を下げる綾香と俺を見て、社長は嬉しそうに顔を輝かせる。
『元気が良いな…。そうだ、井島くん。
この前買ってきたあれを持ってきなさい。』
『はい、社長。』
後ろに控えていた少し怖そうな女の人が一礼をして、部屋を出て行く。
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